
「歴史ミステリと伝奇ロマンが融合した面白さにわくわくします」 2008-09-01
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人の謎、家の謎、土地の謎が明らかになった時、そこに絡んでいた遥か昔の、別の謎が掘り起こされ、解き明かされる妙味。歴史ミステリと伝奇ロマンが融合したかのような味わい。私にとって、「宗像教授異考録」シリーズを読む楽しみは、どうもその辺にあるようです。いつもに比べてやや小粒な印象を受けましたが、今回も収録された三つの作品、それぞれに面白かったです。
★北海道札幌〜新千歳空港までの列車の中、宗像教授と姪の瀧(たき)が、相席した鉄道ファンの不思議な体験談に耳を傾ける・・・・・・『廃線』
★新潟の旧家に招かれた宗像教授と忌部神奈(いみべ かな)ほか二名が、旧家に伝わる忌まわしい歴史の真相を探ってゆく・・・・・・『九呂古志家(くろこしけ)の崩壊』
★大分県別府湾に在ったという瓜生島(うりゅうじま)。その伝説に、潜水艇を使った水中考古学を絡め、四百年の時の深淵を一気に結び合わせる・・・・・・『失われた島』
このなかでは、先の第7巻収録の第2話『砂鉄八犬伝』に出ていたある人物が活躍する『失われた島』が、一番わくわくしましたね。海に沈んだ伝説の島を求めて、潜水艇に乗って海底をゆく宗像教授。四百年の時を超えた邂逅。ええなあ、ロマンやねんなあと、ひとりごちたのでありまする。